夫、小澤こうの誘いに乗って写真を再開したのは、10年くらい前になる。
夫が銀塩写真からデジタル写真に本格的に取り組みだした年でもある。
今迄、主として事務処理に使用していた私のPCと、夫が写真に使っているPCとが、スムーズに素早く共有できるようにするには、無線ランでの接続では無理が生じた。そこで懇意にしている、伊藤写真店さんから、PCクリニックさんを紹介して頂き、それ以来のお付き合いとなる。
夫は自分の我を通し、随分と担当者さんを困らせた様だ。2台のPCが、有線ランで接続され、私の写真の作品作りは、時には夫の叱正を受けながら、覚束ないなりに楽しんだ。
そのころ夫は、毎年のように個展を開き、大潟村の米作りや、広島平和公園への取材や、折々に出掛けた海外や国内旅行、自身の闘病記録など作品発表する事こそが、写真作家だという自負心でPCとプリンターと闘いながら、個展を開き続けた。
PCの不調には待ったなしのご対応をして頂き、夫の作品発表の裏方を支えて頂き、感謝なしではいられない。
去年夫は他界したが、四年前私も夫と共に写真サークルに入り、作品発表をするようになった。夫が引き合わせてくれた写友の仲間と写真を続けている。PCの中には、今までの個展のキャプションなどを纏めたものが、原稿となって入っていた。生前の出版は叶わなかったが、一周忌を前に出版する事ができた。
これからも、変わらず私の作品作りの支えになって頂きたい。